― 体の使い方を見直すヒント ―
「練習すればするほど、体がしんどくなる…」
そんな経験、ありませんか?
特にティンパニの演奏では、
- 肩がこる
- 腕が重くなる
- 背中がバキバキになる
…といった身体の不調を抱えている奏者が少なくありません。それは年齢や筋力の問題だけではなく、実は「体の使い方」に原因があることが多いのです。
🎯 痛みの原因は「頑張りすぎ」かも?
ティンパニ演奏は一見、腕の動きに注目されがちですが、実際は全身でバランスをとりながら叩いています。
しかし…
- 音程、タイミングを外したくない
- 先生や仲間の視線が気になる
- 強い音を出そうとして無意識に力が入る
そんな思いが積み重なると、「ガチガチに力んだまま演奏するクセ」がついてしまいます。
結果的に、
- 肩をすくめる
- 腕を必要以上に振り回す
- 背中を固めたまま動けなくなる
こういった状態が慢性的な痛みにつながるのです。
🧭 体の使い方を見直すヒント
1. 「頭と脊椎」の関係に注目してみよう
人の動きは「頭の動きがきっかけ」で始まります。頭が自由に動ける状態だと、背骨や腕にも余裕が生まれます。
意識ポイント:
- 演奏前に、頭が脊椎の上にバランスよく乗っていることを意識する
- 叩くときも、頭の小さな動きに身体全体が連動していくように意識する
2. 「力を抜こう」としない
「力を抜いて」とよく言われますが、それを意識しすぎるとかえって体が緊張することもあります。
代わりに:
- 自分が実際にどんな動きをしているかを観察してみる
- バチの重みが、手から腕、肩へと順に移動していく様子に注意を向ける
3. 呼吸を忘れていないか?
演奏に集中していると、つい呼吸が止まりがちになります。呼吸が浅いと、体全体が固まりやすく、動きも制限されます。
アドバイス:
- 叩く前に、呼吸をすることを思い出す
💡 アレクサンダー・テクニークという選択肢
これらのヒントは、アレクサンダー・テクニークというボディワークの考え方に基づいています。
アレクサンダー・テクニークでは、
- 無理なく自然に動く方法
- 習慣として身についてしまった「力み」を減らす方法
- 演奏中の「自分の使い方」を見直す視点
を学びます。
「うまくなりたい」だけでなく、「自分を壊さずに演奏し続ける」ための土台として、多くの音楽家に取り入れられています。
🎓 体の使い方に興味のある方へ
現在、打楽器奏者・音大生・プロ志向の方を対象に、アレクサンダー・テクニークを取り入れた個別レッスンを行っています。
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✏️ まとめ
ティンパニ演奏で多くの奏者が抱える「手首の痛み」「全身の緊張」「呼吸の浅さ」といった不調は、無意識の力みや不必要な動作の積み重ね、そして緊張による呼吸の制限などが原因になっていることが少なくありません。
こうした問題に対処するには、「頭と脊椎の関係を整える」「バチの重みが体全体にスムーズに伝わるように意識する」「呼吸と動きをつなげる」といった、体の使い方に対する根本的な見直しが必要です。
体に負担をかけない自然な動きを身につけることで、演奏中の快適さが向上し、音楽そのものにより深く集中できるようになります。
ぜひ一度、自分自身の動きや演奏中のクセに目を向けてみてください。
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