打楽器

タンバリン Tambourine

ジングル(鈴)を装着した円形の木枠に、片面のみ皮を装着した楽器。ジングルの数、列数(1列又は2列が一般的)材質、皮の張力、種類などにより様々な種類が存在する。ポップス音楽などに使用される皮のないタンバリンは「モンキー・タンバリン」とも呼ばれます。

教育楽器として非常によく親しまれていることもあり、演奏の容易な楽器として広く認識されているが、実際の楽曲で使用される際には名人芸的なテクニックを要求されることも珍しくなく、「おもちゃの楽器」というイメージと実際の難易度のギャップが最も激しい楽器の1つと言えるでしょう。

tamburo bascoやtambour de basque(バスクの太鼓)とも称されるとおり、起源はバスク地方だと思われますが、実際には起源を特定できていないそうです。

西洋芸術音楽で使われ始めた時は主に「スペインらしさ」や「ジプシー(ロマ)的要素」を表現するのが目的でしたが、次第にスペインやジプシーとは関係なく用いられるようになり、現在では「タンバリン=スペイン風」「タンバリン=ジプシー音楽」という図式はあまり認識されていません。

主な奏法は手で皮を叩く、楽器自体を振る、指で擦り細かく振動させる、の3つで、稀にスタンド等に固定してスティックやマレットで叩くこともあります。ジングルの音と皮の音のバランスを変えることで音色を変化させることができます。。

各国の表記 tambourine(英)、tamburo basco(伊)、tambour de basque(仏)、tamburino(伊)、Tamburin(独)、Schellentrommel(独)、Schellentamburin(独)、baskische Trommel(独)、Tambourin(独)、pandereta(西)、Tamburello basco(伊)、Tamburello(伊)etc

オーケストラ・スタディによく出る曲
ビゼー:『カルメン』 アラゴネーズ、ジプシーの踊り
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』 アラビアの踊り、トレパーク、『イタリア奇想曲』
シャブリエ:狂詩曲スペイン
リムスキー=コルサコフ:シェエラザード
ボロディン:ダッタン人の踊り
ドヴォルザーク:謝肉祭序曲

オケスタ集
Orchestral Repertoire for Tambourine Triangle and Castanets

主なメーカー YAMAHA(ヤマハ)、Pearl(パール)、Grover(グローバー)、Lefima(レフィーマ)、Blackswamp(ブラックスワンプ)、JPC、etc….

省略表記 Tamb.、t.de.b.、tambino.、tambr.、tmb.b.、tmbl.、tmbl.b.、T-no.、Tn.、T.b.、T-rino.、T-ro.basco、etc
*小太鼓を表すTambur(仏)、Tamburo(伊)の略語にTamb.やT-ro.、トライアングルをTr-lo.等と表す楽譜もあるので、注意が必要。(ロシア系の作曲家など)場合によってはかなり紛らわしいです。

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