こんにちは!HENYOHARO PERCUSSIONの純太郎です。
みなさんが普段「チャイム」と呼んでいる楽器、実は正式には「チューブラー・ベル」ということはご存じでしょうか?
この記事を読んでいただければ、「鐘(チャイム)」と「チューブラー・ベル」の違い、楽譜上でどのように指定されているか、鐘が活躍する曲などを知ることができます!
鐘(チャイム)は世界中にいろんな種類がある!
さて、一口に鐘と言っても、世界中にさまざまな種類の鐘が存在します。
例えばお寺の鐘や教会の鐘はイメージがしやすいと思いますが、ハンド・ベルや風鈴も一種の鐘です。
ただ、西洋の作曲家(クラシックの作曲家)が鐘といった場合、基本的には教会の鐘のような音色を想定しています。
有名どころだと、幻想交響曲や大序曲1812年などで想定されているのは教会の鐘です。
でも、そんなものなかなか用意できませんよね?そのため、持ち運びやすく、演奏しやすいようにある楽器が開発されました。
演奏しやすく!チューブラー・ベルの登場
そう、みんな大好きチューブラー・ベルです(笑)のど自慢で使われている楽器だと言えばわかるでしょうか?
「鐘を鳴らせ〜〜〜」という作曲家の無茶振りに応えるべく(?)作られたのが「チューブラー・ベル」
現在一般的にチャイムと呼ばれている楽器です。
従来の鐘と比べて非常にコンパクト。
運搬可能で、演奏も比較的容易。
(従来の鐘よりは)音程も良い。
良いこと尽くしですね!
上部の出っ張りを叩く
そんなチューブラー・ベルですが、叩くのは一番上、蓋みたいになっている部分を側面から叩きます。
使うのは木製のハンマー。間違っても金属製のもので叩いちゃダメです(笑)
呼び方さまざま!?それぞれの言語での言い方、書き方
さて、ここでは英語、ドイツ語、フランス語、そしてイタリア語でどのように書かれるのかをみていきましょう。
まずは鐘(チャイム)を意味する言葉
- 英語 Bells / Chime
- ドイツ語 Glocken
- フランス語 Cloche
- イタリア語 Campana
次にチューブラー・ベルを意味する言葉
- 英語 Tubular Bells またはChime
- ドイツ語 Röhrenglocken
- フランス語 Carillon Tubulaire / Cloche Tubulaire / Cloches d’orchestre
- イタリア語 Campane tubolari / Campanelle
英語のChimeはどちらも表します。
なので、状況で判断するしかありません。
紛らわしい!?グロッケンシュピールとチューブラー・ベル
さて、上のリストを見ていて気づいた方もいると思いますが、グロッケンシュピールと非常に紛らわしいです。たった一文字違うだけで楽器が変わってしまったりするので、よく確認をしましょう!
- 英語 Glockenspiel / Orchestra Bells / Bells
- ドイツ語 Glockenspiel
- フランス語 Clochettes
- イタリア語 Campanelli
鐘が活躍する曲を紹介するよ!
ベルリオーズ:幻想交響曲
終楽章で使われるCとG。非常に低い音が求められることもあり、通常チューブラー・ベルで代用せずに本物を持ってきます。
唐突に鳴り響く鐘の音は非常に不気味で効果的です!
チャイコフスキー:大序曲「1812年」
鐘と聞いて真っ先にこの曲を思い浮かべた人も多いでしょう。大砲と共に、非常に豪快に鳴らされます!
ムソルグスキー:交響詩「禿山の一夜」
禿山にチャイムなんかあったっけ??とか思ったあなた!(笑)
実は曲の最後の方でひっそりと鳴らされています。
幻想的な雰囲気を醸し出す効果的な使われ方ですね!
ムソルグスキー/ラヴェル:組曲「展覧会の絵」
最後はラヴェル編曲の展覧会の絵!
終曲であるキエフの大門の最後にドラと共に鳴らされるチャイムは大曲の最後を締めくくるにふさわしい華やかさをもたらします!
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます!
チューブラー・ベルはチャイムを持ち運べるように開発した楽器であること、チューブラー・ベルとグロッケンシュピールは表記が紛らわしいこと、さまざまな曲で効果的に使われていることなどを書いてきました!
このブログでは、このように楽器にスポットを当てた記事も書いていますので、他の記事もぜひ読んでいって下さい!
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