こんにちは!Henyoharo Percussionの純太郎です!
今回は打楽器奏者の必修課題とも言うべき作品、ミシェル・カルスの「打楽器とピアノのための4つのインヴェンション(Quatre Inventions pour Perucssion et Piano)」を紹介します!
ジョリヴェの打楽器協奏曲と並ぶ難曲としてコンクールの課題になることの多い作品ですが、もともとはパリ音楽院の試験のために書かれたのだそうです。
難しいのもうなずけますね(笑)
そんな難しさばかりが強調される本作ですが、非常に音楽的でもあります。
この記事では、「4つのインヴェンション」の魅力を伝えていきたいと思います!
ミシェル・カルスとは誰ぞ?
ミシェル・カルス(Michel Cals)は1939年フランス生まれの作曲家で、打楽器奏者でもあります。
(いくつかのCDで名前がクレジットされています。おそらく同一人物でしょう)
正直なところ、彼は情報が乏しく、本作の他にはティンパニやマリンバの独奏曲がいくつか確認できる程度です。
Wikipediaに記事があるじゃん!・・・と思ったら同名の別人でした(笑)
どんな楽器を使うの???出版は?
この曲はLeduc社から1974年に出版されています。
使用楽器ですが、実に多いです。
ちなみに2楽章と4楽章のみピアニストとのデュオになります。
1.Vibraphone, Claves, Temple Blocks×6, Tom-toms×4, Bongo, Sizzle Cymbal, Suspended Cymbal, Guiro, Maraca, Tam-tam, Triangle×2
2.(Xylophone), Marimba ※1
3.Suspended Cymbals×3, Wood Block, Cowbells×2, Bongo, Snare Drum, Tom-toms×3, Bass Drum with pedal, Temple Blocks×5※2
4.Timpani×5
※1 2楽章では、シロフォンとマリンバを併用する場合と、マリンバのみで演奏する場合がある
※2 1楽章と3楽章のセットは共有せず、分けるのが一般的
音源はある?
以前紹介したこちらのCDに収録されています!
ただし、上記のCDは廃盤となっています。メルカリにあればラッキーですね!
CDではありませんが、Youtubeでいくつか動画を見つけることができますよ!
演奏のポイント
この曲のポイントを楽章ごとに少し見ていきましょう!
1.Accessoires et Vibraphone
1楽章ではヴィブラフォンと多くの小物が使われます。
クラベスで木魚を叩く、マラカスを振りながらギロを奏するなどの特殊奏法が興味深いです。
ヴィブラフォンは4本マレットですが、それほど難しくありません。
トムトムにcouvertsという指示がありますが、布で覆うのが一般的です。
2.Xylo – Marimba
2楽章はピアノとのデュオ。
マリンバは5オクターブ必要です(最低音はCis)。
ピアノとの掛け合いが楽しい1曲。
前半をシロフォンで演奏する場合と、全曲マリンバで演奏する場合があります。
3.Caisse Claire et Batterie
3楽章はスネアとマルチの楽章。この楽章単独で演奏されることもあります。
中間部にスネア・ソロの部分があり、奏者のテクニックと音色感の見せ所となります。
4.Timbales
4楽章はピアノとのデュオで、ティンパニの楽章です。
足さばき、手さばき、ピアノとのアンサンブルなど、どこをとっても難易度が高いですが、それを感じさせない演奏を目指したいですね!
まとめ
最後まで読んで下さり、ありがとうございます!
僕自身、大学2年生の時に初めて挑戦して以来、何度も取り組んできました。
近年は管打楽器コンクールの2次予選の必修課題になることが多いので、音大生の方を中心に取り組んだ方も多いのではないでしょうか?
あらゆる打楽器を操る技術とピアニストとの高度なアンサンブルをこなす音楽性が要求される名曲です。
是非一度はチャレンジしてほしい一曲ですね!
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