こんにちは!HENYOHARO PERCUSSIONの純太郎です。
今回はティンパニ奏者にとって重要な一曲、ヴェルナー・テーリヒェンのティンパニ協奏曲を紹介します!
打楽器コンクールやプロ・オーケストラのオーディションで課題にされることが多く、一度もこの曲に触れたことがないティンパニ奏者はおそらくいないでしょう。
そんな一曲なのですが、意外と日本語の情報は多くありません。
というわけで、今回は必修課題と言っても過言ではない名曲を解説していきます!
そもそもテーリヒェンって?
ヴェルナー・テーリヒェン(Werner Thärichen)はカラヤンやフルトヴェングラーが音楽監督を努めていた時代にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のティンパニ奏者を務めていた人物です。
非常に多くの弟子を指導し、日本人の門下生も多いです。
Pauker Trainingという教本が有名。
ベルリン・フィルの団員として活動する傍ら、作曲家として多くの作品を残しており、その中の一つがティンパニ協奏曲です。
「フルトヴェングラーかカラヤンか」という、物議を醸した著書でも有名。
編成は?ティンパニは何台いるの?
この曲では5台のティンパニを必要とします。5台目は必ずしもピッコロティンパニでなくてもいいと思われます。(例えば23インチを2台使っても演奏可能です)
そして協奏曲なので伴奏はオーケストラです。
編成は以下の通り
管弦楽編成
2 Flutes(2番はPiccolo持ち替え),
2 Oboes
2 Clarinets
2 Bassons
4 Horns
3 Trumpets
3 Trombones
Tuba
3 Percussionists
(Snare Drum, Cymbals, 2 Tom-toms, Base Drum, Xylophone, Tenor Drum, Glockenspiel, Tambourine, Tam-tam, Triangle, Gong)
その他楽曲情報
作曲年 1954年
出版年 1966年
出版 Bote & Bock
曲が聴きたい!音源はないの?
残念ながらAmazonなどで手軽に手に入るCDなどは現在ありません…と十年ほど前の記事では書いていました(笑)
また現在はYouTubeでたくさん音源を見つけることができます!
Tharichen concerto
で検索してみてください!
自作自演の音源が存在する!
過去にはテーリヒェン自身がソリストを務めた音源が販売されていました。
残念ながら廃盤となっていますが、Amazonなどで中古が出回っています。
紹介記事も近日公開予定です!
演奏上の注意点 どれが正解?
この曲に取り組んでいくと、一つの難題にぶつかります。
それは、パート譜、ピアノ・リダクション譜に書かれているティンパニ・パート、オーケストラ・スコアに書かれているティンパニ・パートが少しずつ違うという問題です。
じゃあ、テーリヒェンの自演を聴いて確認しよう!と思って先述の音源を確認すると、これもなんだか少し違います(笑)
どれを正解とするのかは演奏者に委ねられているのかもしれませんね。
まとめ
最後まで読んで下さり、ありがとうございます!
数少ないティンパニのレパートリーのうちで、カーターのEight Piecesと並び最も有名なテーリヒェンのコンチェルト、その魅力が少しでも伝わっていれば嬉しいです!
それでは、また次回の更新をお楽しみにしてください!
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