アレクサンダー・テクニーク雑記

僕がアレクサンダー・テクニーク教師になるまでの話

こんにちは!Henyoharo Percussionの純太郎です!

今回は、私、泉純太郎がなぜアレクサンダー・テクニークを学び始めて、なぜ教師資格を取得しようと考えたのか、ということについて書いていこうと思います!

少し長い記事になるかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでください!

音大を卒業し、プロ活動を始めた矢先肩に痛みを感じる

話は10数年前、音楽大学を卒業してしばらく後、少しずつ演奏のお仕事が増えてきた頃から始まります。

最初はチクっとする程度の痛みだった

2010年冬ごろ、演奏中に「ピリッ」とか「チクッ」とか言った感じの違和感を肩に覚えました。

最初はさほど気にしていませんでしたが、演奏に集中できない程度には大きな感覚でした。

徐々に痛みは増し、シンバルが持てなくなり、最後はスティックを持つのも辛くなる

そのうち治るだろうと高を括っていましたが、これが中々治りません。

そうこうしているうちに痛みがひどくなっていき、シンバルを持つのがとても辛くなりました。

この頃の僕はシンバルを担当することが非常に多かったのすが、当然演奏もうまくいかず、きっと周りの奏者からは白い目で見られていた事でしょう。

焦ることでより体を固くしていき、それが原因でまた症状が悪化する、という悪循環にハマります。

そんなある日、ついにスティックを持つこともできなくなってしまいました。

医者に行くも、「あ、これ一生治らないから。大丈夫、腕を動かさなければいいだけだよ」と言われ絶望する

これはさすがにあかん、ということで当時自宅近くにあった整形外科へ。

X線写真を取った後の医者の言葉はいまだに忘れられません。

打楽器奏者に腕を動かすなというのは死ねと言っているのと同義です。

後になって冷静に考えると、この医者はかなりのヤブだったのでしょう。しかし、それに気づいたのは数年経った頃の話で、この時の僕は頭が真っ白で何も考えることができませんでした。

「アレクサンダー・テクニーク」という言葉が脳に浮かぶ

医者の診断からしばらく、呆然としながら転職サイトをながめる日が続きました。

この頃の僕は失敗続きで、でも腕のことは誰にも言えずになす術もなく干されていたので、時間はたっぷりとありました。(あの未曾有の大災害により、予定されていた東北への演奏旅行がなくなるという事態も重なりました)

そんなある日、脳裏に「アレクサンダーテクニックを試してみたら?」という考えがよぎります。

この頃の僕はAT知識はゼロ。どこでそんな言葉を聞いたのか、なぜそんな発想ができたのか全く記憶にないのですが、早速情報収集をはじめます。

ググったら大阪で体験レッスンを受けられることが判明。即日連絡を取る

情報収集といっても大したことはしていなくて、やったことはググっただけ(笑)

検索結果の一番上に、のちに通うことになるBodyChanceが表示され、大阪の梅田近辺で体験レッスンが受けられる事が分かりました。

早速メールを送り、自分の肩の状況、できるだけ早く受講したいことなどを伝えると、翌日のレッスンが決まりました。

わずか3回の体験レッスンで痛みがほぼなくなる

最初に体験に行った時、偶然校長のジェレミー・チャンスが初心者講座を行っていました。
(多分彼はこの事を覚えていない)

そこで本来の個人レッスンではなく、ジェレミーのグループレッスンに参加することに。
(ちなみに通訳はAT教師になる前のバジル・クリッツァー氏。多分バジルもこのことは覚えていない)

このグループレッスンには他にも4〜5人の参加者がいて、格闘家とか、オフィスワーカーなど、本当に色々な方がそれぞれの悩みを持って受講していました。

初回がグループレッスンに変更になったので、後日改めて個人レッスンを受けることになり、合計で3回ほど体験レッスンを受けたはずです。

最初のグループレッスンから2週間ほどで肩の痛みはほぼなくなり、問題なく演奏に復帰することができました。

もっと早くATを習えば良かったと後悔すると同時に、あの医者なんだったんだ・・・?と思わずにはいられませんでした(笑)

教師資格を得るためにボディ・チャンスに入会する気になったが、家族の猛反対に合い一旦断念する

さて、実はこの時にプロ・コース(教師養成コース)で学んでみないかと誘われていました。

僕自身、これはとてもいいものだと感じていたので、入会する方向に心が動いていましたが、なぜか母の猛反対に遭います。この数年前にNOVAの事件が世間を騒がせていたので、その影響もあったのかもしれません。AT知識ゼロの母に当時AT知識0.1くらいだった僕がどれだけ説明しても意味をなさず、「ただの体操がそんな高額なわけがない」と言われ、「いやだから違うって、体操なんて言葉一回も言ってないやん」云々と言ったやりとりがあった事をよく覚えています。

僕は成人していたとはいえ当時は実家に住んでいたので強行する事ができず、この時は入会を見送ることにしました。

数年後、楽器店で偶然アレクサンダー教師と知り合う

それから数年、痛みが再発することもなく、アレクサンダー・テクニークの記憶が若干薄れ始めた頃、とある楽器店で当時新人AT教師だった山口裕介氏と知り合います。

数回のレッスンののち、唆されて教師養成コースに入会

元々もっと深く学びたいと思っていた僕は、ドラマーでもある山口氏のレッスンを3〜4回ほど受け、彼の口車に乗る形で改めてボディ・チャンスの教師養成コースに入会し、本格的に学び始めることとなります。

9年間通って取得した教師資格

ボディ・チャンスの教師養成コースは最短で3年ほどで資格が取得できるようになっています。

ただ、日常のほとんどを資格取得に注ぎ込める人でもない限り非現実的なカリキュラムなので、多くの在籍者は長い年月をかけることになります。

僕の場合、ほぼ最長となる9年間(!)かけることとなりました。

その間に、人体の動きに関すること(特に骨と筋肉)、思考が動きに与える影響、生徒さんの動きを見るトレーニング、レッスンの進め方など、AT教師に必要な様々な事を学んできました。

いよいよ資格を取得できる見込みがたった最後の最後に、ボディ・チャンスが他社に吸収されるというハプニングもありましたが、なんとか資格を得る事ができました。

いよいよ本格的に教師活動開始!

さて、そんな長い勉強期間の末、ようやくアレクサンダー教師として活動ができることとなりました。

基本的には音楽家を対象に個人レッスンを行なっていく予定ですが、ご要望に応じてグループレッスンや、音楽家以外の方々にも教えていきたいと思っています。

どうか、興味を持った方はぜひ体験レッスンを受けていただけると嬉しいです!

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