こんにちは!HENYOHARO PERCUSSIONの純太郎です!
今回はツェルニー100番練習曲の楽曲分析、第7曲です。
モティーフの変形の仕方も興味深いこの曲ですが、今回は主にB部での転調について解説します!
臨時記号無しで転調ってどーゆーこと?と思ったあなたはぜひ読むべし(笑)
形式と和声
いつも通り、まずは形式と和声について見ていきましょう。
まずこの曲は[A-A’]-[B-C]の二部形式。最後がAやA’じゃないのは珍しいかもしれないですね!
和声に関して、前半はIとV7のみ。
後述しますが、B部でG durに転調し、ここもIとV7のみ。
C部でC durに戻って、V7→Iと進んだ後IV→V→Iという美しい完全終止でフィニッシュ。
B部の転調
さて、先述の通りB部ではG durに転調します。
さて、皆様御存知の通りG durにはFisが固有音として含まれていて、この音がC durとの差異になります。
なので、通常C durからG durに転調するときはFisがあるかどうかが鍵となります。
ところが、この曲の場合B部にFisもFも出てこないのです。
つまり、転調の決定的証拠がないことになります。
ではなぜ転調したとわかるのか?
少なくともC durからは離れているというのは、C durだと仮定して分析してみるとわかります。
仮にC durだとすると、V-II7-Vという少々突飛な進行になります。
もう少し時代が進めば、このような進行もありえるのですが、ツェルニーが使うとは考え辛いです。
この時点でC durではないということが確定します。
次に構成音を見ていきましょう。
B部で使われている音はC D E G A Hとなり、C dur以外で該当するのはG dur、a moll、e mollです。
ただし、この部分を短調(moll)で解釈するのはかなり無理があるので、高確率でG durだろうと推測できます。
実際にG durで分析すると、I-V7-Iというしっくりくる進行になりますね。
以上のことから、B部はG durに転調していると解釈できるのです。
まとめ
今回の記事はいかがでしたか?
ちなみに、この曲はモティーフの変形の仕方も実に美しいです。
楽譜にaやbなどの記号を付けていますので、そこの着目して分析してみても面白いかもしれませんね!
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